薬剤師の備忘録シリーズ①甲状腺の病気と治療薬について【後編】

未分類





【前編】バセドウ病に続きまして
【後編】は甲状腺機能低下症の総称、橋本病について。


橋本病(甲状腺機能低下症)とは?





特徴





バセドウ病と同じく自己免疫疾患のひとつ。
自己免疫により甲状腺が破壊され、甲状腺ホルモンの分泌が低下する疾患。40~50代の女性に多い。成人女性の約7~8人に1人が橋本病の素質をもっているといわれる。

済生会病院HPより拝借





症状





徐脈 便秘 傾眠 無気力

(粘膜水腫による)
起床時の顔や手のむくみ 声がれ

(代謝の低下による)
冷え性 高コレステロール血症 体重増加 皮膚の乾燥

認知症うつ病と間違われやすい



検査値





Free T₃  (基準値: 2.5~4.0 pg/ml)

Free T₄  (基準値: 0.9~1.7 ng/ml)

血清TSH  (基準値:0.5~5.0 μIU/ml)



治療薬と服薬指導のポイント





チロナミン®(リオチロニン:T₃)

★化学合成された甲状腺ホルモンT₃

★作用が強く即効性あり。緊急時に使う。

★血液中のたんぱく質との結合力が弱く、服用後の吸収が速やかで排泄が早い(半減期24時間)ために、安定した濃度を維持することが難しい。頻回投与が必要



★薬局で扱うことは少ない。(私は見たことない)



チラーヂン®(レボチロキシン:T₄)

★化学合成された甲状腺ホルモンT₄

半減期約1週間と長く、服用し続けていれば服用時間がずれても血中濃度の変動はほとんどない



★妊娠中、授乳中の服用も問題なし。

★妊娠中は母体血の甲状腺ホルモン結合蛋白(TBG)が妊娠前の1.3~1.5倍に増えるため、1.3~1.5倍の甲状腺ホルモンが必要とされる。甲状腺機能が低下したままで妊娠すると、流産・早産のリスクが高くなるため、必ず治療は継続する。



★通常、内容量にかかわらず1日1回の服用だが、心悸亢進(動悸など)がある場合や、心臓疾患を合併している場合、高齢者などは分けて服用することもある。



その他





ヨードを含む食べ物の摂りすぎにより甲状腺ホルモンが低下することがある。

★イソジンもNG





さいごに





以前のブログでも書いたが、私は朝起きるのが超絶苦手だ。薬学生の頃、甲状腺機能低下症を勉強していた時、傾眠症状ゆえに”グッドモーニングがない病“と書いてあるのを見て、これだ!と思った。そして病院に行き採血してもらった結果、見事な正常値。やっぱり私はただの根性なしだった。



こちらもどうぞ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました