薬剤師の備忘録シリーズ①甲状腺の病気と治療薬について【前編】

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最近ありがたいことにInstagramやTwitterで現役薬学生のフォロワーさんも増えてきたので、備忘録がてら病態や治療薬の話もまとめて行こうと思います。

薬局薬剤師として必要な、トリアージ副作用のプレアボイドの知識にフォーカスするつもりなので、薬の作用機序や薬物動態などを知りたい方はもっと賢い方々のブログはたまた教科書をご覧ください。



(今回1本書いてみて、なかなか大変だったので閲覧数が伸びなかったらこのシリーズはすぐ打ち切ります。)

勉強しすぎの子供のイラスト(女性)





第一弾は、甲状腺の病気と治療薬について。

どうぞ!!



甲状腺ってどこ?




ここ ↓

エーザイHPより拝借





バセドウ病(甲状腺機能亢進症)とは?





※バセドウ病以外にも甲状腺機能亢進症は存在する。



特徴





いわゆる自己免疫疾患。何らかの原因で自身の体を敵とみなし、誤って攻撃してしまう。バセドウ病の場合は、甲状腺に対する自己抗体が発生し、これが刺激となってホルモン合成が亢進することで発症する。20~40代の女性に多い

済生会病院HPより拝借





症状





眼球突出 頻脈 甲状腺腫の肥大(3大兆候)

体重減少 微熱 発汗 疲労 イライラ 息切れ 下痢 振戦





更年期障害心臓病と間違われやすい



 

検査値





Free T₃  (基準値: 2.5~4.0 pg/ml)

Free T₄  (基準値: 0.9~1.7 ng/ml)

血清TSH  (基準値:0.5~5.0 μIU/ml)





甲状腺ホルモン|内分泌 | 看護roo![カンゴルー]





治療薬と服薬指導のポイント





メルカゾール®(チアマゾール)





★甲状腺ペルオキシダーゼ阻害により甲状腺ホルモンの生合成を阻害。



★重篤な無顆粒球症が主に投与開始後2ヶ月以内に発現し、死亡に至った症例も報告されている。少なくとも投与開始後2ヶ月間は、原則として2週に1回、それ以降も定期的に血液検査を受けること
好中球500μg以下になった場合は直ちに服用中止

患者さんには発熱・のどの痛み・全身のだるさなど風邪のような症状があらわれたら直ちに医師に連絡するよう指導!

決められた検査を受けていないと副作用被害救済制度を受けられないことも。血液検査を受けているか薬局でも確認!

★無顆粒球症はアレルギー性の副作用であるため、服用開始後6ヶ月以降には起こり得ない。そのため私は無顆粒球症啓発の患者用指導箋は6ヶ月以降は渡していない。



★作用発現まで2~4週間かかる。
→早く効果を得たい場合でもメルカゾールを高用量にすると危険なので、ヨードを併用する。



催奇形性アリ 妊娠初期NG

乳汁移行率100% 授乳は10mg/日以下ならOK



★症状が改善したら減薬



チウラジール®(プロピルチオウラシル)





★甲状腺ペルオキシダーゼ阻害により甲状腺ホルモンの生合成を阻害。



★妊婦さんOK

乳汁移行10% 300mg/日以下ならOK



★症状が改善したら減薬
→最小量を一定期間継続した後休薬すると再燃が少ない。



ヨウ化カリウム





★ヨード過多(6㎎/日)でT₃ T₄合成が止まる性質を利用。

★作用発現まで約4日かかる。



妊婦さんNG 

授乳NG



その他





★わかめ・のり・昆布などのヨウ素を含むものの積極的な摂取は控えてもらう。

★最近はあまり行われないが、ブロック・アンド・リプレース療法と言って、抗甲状腺薬で甲状腺機能を抑え込み、正常な機能を保つため甲状腺ホルモンを補う治療法がある。その場合、作用が正反対の薬が処方されるので、知らないと戸惑う。

★付随症状の頻脈にはメインテート等のβブロッカーが処方される。



さいごに





精神科門前で働く私が備忘録シリーズ第一弾で甲状腺について触れようと思ったのは、甲状腺機能が亢進または低下した時の症状が更年期障害やうつ病に似ているため、精神科に迷い込む患者さんがいるからだ。

これらの可能性を排除してからでないと、抗うつ剤や精神安定剤は処方すべきではないので、初めて精神科にかかるといきなり採血されることが多い。





後編に続く。



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