安定剤ちょっと待った!編

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私は精神科の前の薬局で働いている。





最近、精神安定剤(特にデパス)をやめたくて相談に来る患者さんがすごく多い。

ほとんどが60〜70代の女性。おそらく週刊誌やワイドショーで危ない薬だと知り相談に来たのだろう。

「このままデパスを続けていると、認知症になりやすいと聞いた!」「将来転倒しやすくなると聞いた!」と血相変えて来局される。






ベンゾジアゼピン系抗不安薬(精神安定剤)とは





ベンゾジアゼピン骨格

上のような骨格を持った化合物をベンゾジアゼピン(BZ)系薬剤という。

BZ系薬剤は脳のGABA受容体というところに結合し神経の興奮を抑える。そして不安や緊張を和らげたり、眠気を誘う。本来は、うつ病患者の不安症状の緩和やパニック発作(過呼吸など)の予防に使われる

筋弛緩作用(筋肉の緊張をほぐす作用)を持つため、高齢者が服用すると転倒しやすい。



なぜ処方されるのか





「夜寝付きにくい」「イライラする」などの精神科に行くまでもない精神的な症状に内科医が処方することが多い。中には整形外科で肩こりに処方されることも。



そして、依存性記憶障害などの副作用を知らないまま飲み続け、気付いた時には中毒になっている。



うちの前のドクターもそうだが、プロの精神科医はだいたいデパスが嫌いだ。デパスは精神安定剤の中でも切れ味が良い。すぐ効くから依存しやすい毎日服用すると1ヶ月で依存するというデータもある。



やめるのが大変





デパスをやめるのは本当に難しい。みんな大大大苦戦している。





治療法としては

・いったん他の習慣性の低いBZ系安定剤にかえる
・セディール等の非BZ系抗不安剤にかえる
・レスリン等の軽めの抗うつ剤にかえる
・抑肝散や加味逍遙散等の漢方にかえる

など。





医師も色んな策を考え苦労されているが、まあうまくいかない。漢方なんて悲しいくらい無力だ。





ベンゾジアゼピン系安定剤を断とうとすると、禁断症状で手が震える。そして精神依存もあり、減らすのは出来てもやめるのが難しい。



先日デパスをやめたがっている患者さんに『かわりのお薬も出してもらったことですし、もう家にあるデパス捨ててしまったらどうですか?』と言ってみたら、

「そんなことできない!!デパスがないと心配でいてもたってもいられない!」とすごい剣幕で言われた。こりゃダメだ。完全に依存症だと思った。



安易に飲み始めないこと




世間の内科医はわりと簡単にデパスを出すようだが、こんな末路をむかえていることを知って欲しい。



精神科疾患を伴わない不眠なら、依存性の少ない安全な薬が作られているし、イライラには漢方から始めてもいいと思う。





それでも効かないなら、専門医へ。
ハードルが高いのは重々承知だが、やはり安定剤や睡眠薬は使用経験の多い精神科心療内科で処方してもらって欲しい。



そして処方されたら飲む前に薬剤師に聞いてほしい。「あなたなら飲みますか?」「どうやって使えばいいですか?」と。



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