PTPシートの秘密。編

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錠剤やカプセルの入っているシートをPTP包装シートと言う。
※PTP:press through package



錠剤やカプセルをプラスチック(ポリ塩化ビニルまたはポリプロ ピレン)とアルミ箔で挟んだシート状のもので、プラスチック部分を強く押す事でアルミが破け、中の薬が1錠ずつ取り出される仕組みになっている。

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これ、実はすごいシロモノなのだ。



PTP包装シートの特性

気密性





容器には3種類ある。
密閉容器、気密容器、密封容器だ。


密閉容器は、固体の侵入を防ぐことができる容器(例:紙袋)
気密容器は、固体及び液体の侵入を防ぐことができる容器(例:ガラス瓶)
密封容器は、固体、液体及び気体の侵入を防ぐことができる容器(例:アンプル)





PTP包装シートは気密容器にあたる。つまり、水は通さず空気は通す。



3年ほど前、それを証明する出来事があった。

とある夏の日、バイト先の薬局で、エアコンの不調によりエアコンから水がしたたり、その真下にあった調剤棚が水浸しになってしまった。



ふと見ると、棚の中でPTPシートが水に浮いているのだ。そして中の薬は無傷。
…すごい!これがかの気密容器か!と思った。



あと、大きな声では言えないが、うちの前のクリニックの医師は、しばらく飲まない薬は冷蔵庫に入れておくよう患者に指導する。実に余計な服薬指導である。

PTPシートは空気と一緒に水蒸気も通すため、冷蔵庫に入れるとPTPシート内部に結露が生じてしまいその水分で薬が劣化したり、取り出したときの室温との急な温度差で湿気を帯びるのだ。薬局ではその都度患者に指導し直しているが、薬は室温での保存が基本だ。(冷所保存の指示がない場合)



遮光性





薬には、光に当たると成分が分解されて効果が弱まったり、変色してしまうものがある。

そんな薬のPTP包装シートは遮光性になっている。ザックリとした見分け方だが、全体が真っ赤なシートの薬はだいたい光に弱いので服用直前までシートから出さないほうが良い。

製造メーカーの工夫

印字





最近では、PTPシートに何の薬かが印字されていたり、

どこで切り離しても薬品名規格(mg数)が読めるような工夫が施されている。

また従来は、箱にしか有効期限やロット番号が書かれておらず、薬局で薬を箱から出して患者さんが持ち帰ってしまうと有効期限がわからなくなったりしていたのだが、5年程前からPTPシートにもバーコード(GS1コード)が追加され、ここから有効期限ロット番号などの製品情報が読み取れるようになっている。  

誤飲防止





まれに、高齢者や乳幼児を中心に、薬をPTP包装シートごと誤飲してしまう重大な事故が発生している。PTPシートを1錠分ずつ切り離して服用する際などに起こりがちだ。角が鋭利なので喉や消化器官を傷つけてしまう。(想像するだけで痛い…)

誤飲してしまった場合、大半は食道内にとどまり下部消化管に達する例は少ない。PTPシートはX線写真に移りにくく確認も摘出も内視鏡が必要となり身体への負担も大きい。

このような事故を受けて、1996年以降に作られるようになったPTP包装シートは、1錠ずつ切り離せないように1方向のみのミシン目となっている。

また、薬局で調剤するにあたっても1錠だけ切り離されたものを作らないように、例えば21錠払い出す時でも10+10+1ではなく10+5+6にするなど工夫している。

10+10+1
10+5+6

PTPシートごと飲んでしまいそうなリスクがある人は、是非薬局の一包化サービスを利用して欲しい。

さいごに





どうでしたか?

何を隠そう私は幼少期からPTPシートマニアだ。好きなお菓子は言うまでもなくプチプチチョコレート。

そしてPTPシートの屋根の部分を嬉しそうに集めていた(チロルチョコの包み紙を集める感覚と同じだと思う)。

一包化は神が私に与えたもうた天職だ。

私的、押し出す感覚が丁度良いPTPシートランキング1位は旧ジャヌビア(50mg錠が丸かった頃)だ。同意してくれる人がいたら是非お見合いして欲しい。



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